今いる場所から逃げてみたら… 漫画家・吾妻ひでおさん ドクター和のニッポン臨終図巻(夕刊フジ)

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【ドクター和のニッポン臨終図巻】

 先週木曜日、渋谷のラブホテル街で映画監督の高橋伴明さんとトークショーを行いました。私が原作と医療監修を務め、伴明監督がメガホンを取られた『痛くない死に方』(来夏公開)の完成記念イベントでした。

 伴明作品の名作ピンク映画『襲(や)られた女』も上映しました。露骨すぎる今のAVよりもコミカルでほんわかした38年前のエロに思いがけずそそられたのは歳のせいでしょうか。漫画家でいえば、この人がその筆頭に挙がるかもしれません。

 吾妻ひでおさんが10月13日に都内の病院で亡くなりました。享年69。死因は食道がんとのこと。

 吾妻さんがTwitterで食道がんを公表したのは2017年春のこと。「胃を釣り上げて食道にする手術だったので今胃がありません、なので物が食べられない。15kg痩せました」(原文まま)と書いています。

 食道がんは手術可能と判断されたなら胸部の食道とリンパ節を切除し、胃を引き上げ残った食道の断端(だんたん)と繋ぎ、新しい通り道を造る手術を行います。術後は嚥下(えんげ)障害や、吐き気や動悸(どうき)を催すダンピング症候群が起こるため、おのずと食が細くなります。しかしながら、吾妻さんは術後、自宅で仕事を続けられ、比較的穏やかな闘病生活を2年ほど過ごされたようです。

 吾妻さんの生き方で特筆すべきは、アルコール依存症を見事克服されたこと。人気漫画家となった後、多忙ゆえに創作が辛くなり、寝る時以外は酒を手放せなくなったそうです。それに伴い奇行や自殺未遂を繰り返し、家族によって強制入院させられました。

 アルコール依存症は回復が難しい病気です。気の弱さや根性論とは関係ありません。麻薬や覚醒剤と同じで脳に依存の回路ができてしまうと、自力で断つことはほぼ無理です。WHOの調査によれば、世界の全死亡者の5%がアルコールによるものだといいます。また、そうでない人と比べ、自殺率が6倍高いというデータもあります。

 その克服の経緯を、吾妻さんは『失踪日記』という実録漫画にし、大きな話題を呼びました。明るい描写の中に絶え間なく現れる「死」への渇望感。人間は、死にたいから、呑むのか。それとも呑むから、死にたくなるのか。きっとその両方なのでしょう。また、吾妻さんが重度の依存症に陥らずに済んだのは、2度にわたる長期の失踪期間があったからとも考えます。

 過度のストレスを抱えたとき、酒に逃げるよりも、今いる場所から逃げてみたほうが、前向きなのかもしれません。なぜ人は逃げるのか? 『失踪日記』は訴えかけてきます。

 人生からは逃げられません。でも、仕事や肩書からは逃げるのはアリだぜ…と書きつつ、私は今晩も逃げられずに酒を飲むでしょう。

 ■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。東京医大卒業後、大阪大第二内科入局。1995年、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業。外来診療から在宅医療まで「人を診る」総合診療を目指す。この連載が『平成臨終図巻』として単行本化され、好評発売中。関西国際大学客員教授。

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